新しく転職するので本当は黒染めしたくないのですが、何か良い方法はありますか?
ありますよ!
黒染めの種類と知識を知ることで、簡単に解決することができるんですよ。
現在美容師歴13年。無店舗で独立して272日目で、今まで約30000人ほどの人の髪の毛を施術してきました。先日に下記のツイートをしました。
【本当は黒染めしたくないけど、黒染めのようなヘアカラーありますか?】 って質問をよく受けますが、 黒染めしたくない理由と、どのくらい色を持たせたいかで答えは変わってきます🤔黒染めか。黒染め以外のカラーか。悩みを明確にして教えてください。
上記のツイートを深掘りしつつ【髪の毛の黒染めついて】について解説していきます。
この記事では、ヘアカラーで黒染めに悩むあなたに、黒染めのリスクと、黒染め以外で黒にする方法ついて、必要な知識を全て解説しています。
また既に、黒染めしてしまった人が明るくする成功率を格段に高められることをお約束します。
黒染めとは?
▲この問いに、お答えする記事を作ってみましたので参考にしてください。
髪の毛を黒にしたいのですが、落とすことができる黒染めってありますか?
ございます。全て解説いたします!
それではいきましょう。
黒染めとは、落ちずらいカラーのことです。
サロンに言った時、美容師さんに「黒染めしたのはいつですか?」と確認された経験はありませんか?
実は、確認するほど黒染めを経験している人とされていない人とでは、施術の仕方に差がでることになります。
黒染めは別名グレイカラーと言います。グレイカラーとは、美容院の白髪染めです。
1度黒染めをすると落ちずらい、という認識があればOKです。
黒染めのメリットは、落ちづらいこと
先ほども伝えた通り、黒染めのメリットは落ちづらいことでしょう。
一度黒染めをしてしまうと、カラー剤にもよりますが、染めた範囲は半永久的に黒になります。
色がすぐ抜けてしまい、染め直しを繰り返すのが好きではない人や、黒にしなければいけない、何かしらの理由の人がよくグレイカラーをされに来られます。
サロンでは、3月が1番グレイカラー率が高いです。
理由は、新社会人になる人が多くなるからです。
黒染めのデメリットは、色が落ちづらいことです
グレイカラーを過去にした人が、何かしらの理由で明るくしたいと思った時に、ぶつかる山が、色が落ちずらいことです。
理由は、黒染めの色素が濃いからです。
例えば、
根元が明るくて中間から毛先にかけて暗いヘアカラーのおばあちゃんを見かけますが、そのおばあちゃんは、
過去にグレーカラーをしていて、最近明るくしたら、伸びてきた髪の毛(新生毛)は希望どうり明るくなり、過去にやったグレーカラーの髪の毛(既染毛)は明るくならなかった
と推測できます。
このように、一度黒染めをしてしまうと、明るくなりにくいことが、デメリットと言えるでしょう。
黒染めの境界線はどこでしょうか?
黒染めの境界線は、5トーンです。
しかし、5トーンでもファッションカラーとグレイカラーで大きく違いがあるので、そこを深掘りして詳しく解説します。
ファッションカラーとグレイカラーの違いとは
ファッションカラーとは、ブラウン味より色味が多く配合してあるカラー剤のことです。
よく、ヘアカラーで透明感がある色や彩度が高い色は、ファッションカラーと呼ばれるカラー剤を使っていることが、ほとんどです。
理由は、ブラウン味が少ない方が透明感が出すことができたり、彩度が高い色を出すことができるからです。
逆に、
グレイカラーとは、色味よりブラウン味が多く配合してあるカラー剤のことです。
白髪染めや黒染めをメインに使うことが多いのが特徴です。
色味を楽しむというより、透明感を無くしたり、しっかり暗い色素を髪の毛の中に入れる時に使うことが多いです。
理由は、ブラウン味が多い方が透明感をなくすことができます。さらに色持ちが良いからです。
この2つの違いをしっかり知ることで境界線がわかってきます。
色味とブラウン味の違いは色持ちです
色味とは、各色の種類と濃さのことを言います。
例えば、ファッションカラーで8トーンのレッド系のカラー剤とはこんな色味です。
ブラウン味とは、各色と茶色の濃さのことを言います。
例えば、グレイカラーで、8トーンのレッドブラウンというカラー剤とはこんな色味です。
この2つの違いは、色味は同じレッドです。トーンも同じ8トーンとします。
しかしブラウン味が多く入っていると、彩度が低くなり、濁った色になるのが特徴です。
境界線の5トーンは例えです。
5トーンと上記で言いましたが厳密に言えば、境界線はカラー剤によって違うので曖昧です。
トーン(明度)は数字が低くなると、色が濃くなっていることを表します。
色が濃くなるということは、色持ちが良いということになりますが、言い方を変えると、暗くなってしまうということです。
グレイカラーのレベル別
例えば、
先ほどのグレイカラーで、8トーンのレッドブラウン
グレイカラーで、5トーンのレッドブラウン
グレイカラーで、3トーンのレッドブラウン
赤みが濃いと、黒に近づいていきます。
このように、黒に近づくほど色が落ちにくくなります。5トーンになると確実に色は明るくなりにくくなりますね。
ファッションカラーのレベル別
先ほどのファッションカラーで、8トーンのレッド
ファッションカラーで、5トーンのレッド
ファッションカラーで、3トーンのレッドはありませんが、作る場合ですと、グレイカラーを混ぜて彩度を調節して暗くします。
このように暗くするほど色が濃くなっていくので、3トーンにすると明るくなりづらくなりますね。
まとめると、
ファッションカラーの線引きは5トーン
グレイカラーの線引きは7トーン
このラインが、黒染めの境界線です。
ちなみにメーカーのカラー剤によっては色素量が違うので、あくまでも目安として受け取ってください。
退色しやすい色
実はヘアカラーにおいて、退色しやすい色が存在しています。以下です。
青味>赤味>黄味
ブラウン味とは切り離して色の三原色の色味で考察します。
▼詳しくは別の記事で解説しているので色の三原色について知りたい方はどうぞ。
全てのヘアカラーは色の三原色で構成されています。
ヘアカラーの種類は、この3つで全て作られています。
例えば、
シアン(青色)+マゼンタ(赤色)=紫色
マゼンタ(赤色)+イエロー(黄色)=オレンジ色
イエロー(黄色)+シアン(青色)=緑色
といったように三原色を混ぜることによって、どんな色でも作ることができます。
青味>赤味>黄味について
ヘアカラーで退色しやすい順番です。
青味が一番早く色落ちするということです。
色味を落としたい人で、黒染めをしたくない人は青味の濃いファッションカラーで染めると
一時的に黒にもなる。色も落ちる。
これが黒染め以外で黒にする方法です。
青味は、色味なので落ちやすいです。さらに色の三原色の中で一番退色しやすいのが理由です。
例えば、
一時的ではありますが、徐々に明るくなるヘアカラーは、ファッションカラーの青味の濃い色で染めると黒に近い色にすることができます。その代わり、短命だったりします。
まとめ
この記事で、黒染めのリスクと、黒染め以外で黒にする方法がわかってきたかと思います。
黒染めは一回してしまうと元には戻りにくいです。市販の商品で「黒髮もどし」などが売っていますが、
完全に戻る確率は限りなく少ないでしょう。やめた方がいいです。
ファッションカラーとグレイカラーの違いは同じカラー剤のように見えて全く違います。
しっかり見極めて施術することが大切です。
またカラー剤は混ぜることができます。
例えば、透明感がある程度欲しいけど、色持ちもよくしたいという人には
ファッションカラー:グレイカラー=3:1
といったように、混ぜ合わせることでいろんなパターンの人に対応できます。
是非、担当の美容師さんに悩みを打ち明けて、
あなたが一番良いと思うヘアカラーを楽しんでください。
現場からは以上でーす。
就活前なので、髪の毛を青味で一時的に暗くしたAさん。
3週間後に再び出会うと、割と明るくなっていて思わず「またカラーしたの?」の聞くと、
Aさんは「え?退色しただけだよ!」Bさんは驚いたりします。